「睡眠不足」は病気です

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睡眠時間」=健康を守るための大切な時間

私たちは人生の3分の1を睡眠に費やしています。

人生100年時代において、その睡眠時間はなんと33年、つまり約292,000時間にも及びます。

これほど大きな時間を占める「睡眠」。たかが睡眠ですがされど睡眠です。実は健康を守るためには欠かせない重要な要素なのです。

かつては「寝る間を惜しんで働く」ことが美徳とされていましたが、現代ではこの価値観は終わりを迎えつつあります。

睡眠不足が引き起こす健康問題が次第に明らかになり、しっかりと睡眠を取ることが健康やパフォーマンスに直結するという事実が広まっているからです。

今回はこの「睡眠不足」についてお話をしていきたいと思います。

睡眠不足=「病気」として認識されている

『行動誘発性睡眠不足症候群』という言葉をご存じでしょうか?

これはいわゆる「睡眠不足」の状態を指すもので、近年では立派な『病気』と認識されています。

「寝なくても大丈夫!」と考えている方もいるかもしれませんが、それは大きな誤解です。

トレーニングで短時間睡眠を目指している人がいますが、正直無謀です。

実際、6時間未満の睡眠でも問題なく生活できる「ショートスリーパー」は遺伝によって決まっています。

「ADRBI」「DEC2」。この遺伝子に特異的変異を認めると言われているのですが、その割合は10万人にたった4人ほど。

つまり、満員の東京ドームにわずか2名。

日本に約4000人しかいないのです。あなたは自分がその中に含まれていると思いますか??

つまりほとんどの人にとって、6時間以下の睡眠は体に大きな負担をかける要因となってしまいます。

睡眠不足がもたらす影響とは?

睡眠が不足すると、体や脳はどのような影響を受けるのでしょうか?

実は睡眠不足は、まるで「二日酔い」の状態と似ています。

ペンシルベニア大学の研究によると、6時間睡眠を2週間続けると、2日間徹夜したときと同じように、集中力が低下し、反射神経や精神機能が鈍くなることが明らかになっています。

こんな症状、ありませんか?

☑︎常に頭がぼんやりする

☑︎会話中に相手の話が入ってこない

☑︎文章を読んでも内容が頭に残らない

☑︎一瞬意識が飛んだことがある

心あたりがある人はもしかしたら睡眠不足かもしれませんよ?

さらに、睡眠不足が慢性化してしまうと生活習慣病のリスクが高まります。

サンディエゴ大学の研究では、睡眠不足が糖尿病や肥満、高血圧などのリスクを大きく高めることが報告されています。

睡眠がもたらす「予防」効果

睡眠不足は「短期的=集中力・精神機能の低下」・「慢性的=生活習慣病」の原因となりますが、それだけにとどまりません。

認知症、うつ、不妊、老化、免疫力低下など、多くの研究で睡眠不足が原因となることが明らかにされています。

一方で、十分な睡眠時間を確保し、質の高い睡眠を取っている人は、これらのリスクが大幅に減少することも示されています。つまり、「睡眠を大切にすること」=「究極の養生・予防医療」なのです。

まとめ

・睡眠不足は現代社会では「病気」と認識されている

・6時間睡眠でも問題のなく活動できる「ショートスリーパー」は日本で約4000人

・睡眠不足では、短期的には集中力・精神機能の低下・長期的には生活習慣病の原因をもたらす

・睡眠を大切にすることは予防医療である

睡眠は現代医学における「予防医学」、東洋医学の「養生」双方の観点から、健康維持の鍵を握る重要な要素です。

睡眠におろそかにすることで日中の眠気以外の症状でも、心身にたくさんの弊害をもたらしています。

私たちの体と心に多大な恩恵をもたらしてくれる「睡眠」を大切にしましょう。

当院は鍼灸あん摩マッサージ師としての治療に加え、スリーププランナー&睡眠健康指導士としてあなたに最適な睡眠をご提案いたします。

お悩みの方はぜひ当院までご連絡ください。

※参考文献

·「健康·医療·福祉のための睡眠検定ハンドブック」 日本睡眠教育機構 全日本病院出版社

·「超速で脳の疲れを取る 賢者の睡眠」 メンタリストDaiGo リベラル社

·「ビジネスに活かす睡眠資格 スリーププランナー」西野精治(著), 千葉伸太郎 (著), 一般社団法人ブレインヘルスラボ

・「睡眠障害の対応と治療ガイドライン 第3版」 じほう

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