肩こりと不眠、実はつながっている?東洋医学×鍼灸で改善する方法

目次

その肩こり、“一時しのぎ”で終わらせていませんか?

「マッサージに通ってもすぐ戻る」

「肩だけじゃなく首や背中もつらい」

「肩がこると眠れない」

──こうした悩みを抱える現代人は非常に多く、肩こりは“現代病”の代表とも言えるでしょう。

しかし、多くの人が見落としているのが「肩こりは結果であり、真の原因は他にある」という事実です。

本記事では、東洋医学鍼灸の視点から肩こりの根本原因に迫り、タイプ別の対処法、そして肩こりと不眠の意外な関係まで、徹底的に解説します。


肩こりの本当の原因とは?──筋疲労だけじゃない!

筋疲労と血行不良:6kgの頭を支える苦労

頭骸骨の重さ=ボーリングの玉とも言われています。

人間の頭部は約6~7kg。その重さを一日中支えているのが、首や肩の筋肉です。

長時間のパソコン作業やスマホの使用、運動不足などにより、筋肉がこり固まり、血行が悪化することで疲労物質が蓄積。

これが最も一般的な肩こりの原因とされています。


ストレスによる自律神経の乱れも影響

精神的なストレスは自律神経を乱し、血流や筋肉の緊張状態に影響を与えます。

特に交感神経が優位になると、肩まわりの筋肉が常に緊張状態になり、コリが慢性化しやすくなります。


眼精疲労・冷え・運動不足──ライフスタイルにも原因が

  • 長時間のスマホやPC作業による眼精疲労
  • 湿気や冷えなどの環境要因
  • 筋力低下を引き起こす運動不足

これらも血流を悪化させ、肩こりを助長します。


内臓疾患による“関連痛”というサイン

実は肩こりには、内臓疾患が関係していることも。医学的には「関連痛」と呼ばれ、以下のようなパターンがあります:

  • 心臓疾患(狭心症など):左肩に痛みが放散
  • 胃腸の不調(胃炎など):嘔吐や胸やけとともに左肩に症状が
  • 肝臓の疾患(肝炎など):右肩のこりと倦怠感
  • 胆石・胆のう炎右肩・背中への痛み

慢性的な肩こりが続く場合、こうした可能性も考慮する必要があります。


東洋医学から見る肩こりの本質

気滞とは何か?──“流れ”が止まることの影響

東洋医学では、肩こりは多くの場合「気滞(きたい)」という病理に分類されます。

これは気の巡りが滞っている状態で、「張り」、「凝り」などの症状を生み出します。

五臓六腑との関係:脾と肝に注目

  • 脾(ひ):消化吸収を司り、気血の生成の源と言われいています。脾が弱ると、余剰な水分である「湿」が体内にたまり、重くて硬い肩こりが起きやすくなります。
  • 肝(かん):情緒・気の巡り・目の疲労に関係にします。肝の失調は、イライラや焦燥感、頭痛、頚痛を伴う肩こりの原因になりやすいです。

タイプ別の肩こりと対応ツボ(脾タイプと肝タイプ)

脾虚型肩こり

湿気の多い環境、油っこい食事、夜遅い食事が原因で脾の働きが低下。猫背である方が多い。

  • 特徴:重い・ダルい・硬いコリ、倦怠感などを伴う。雨の日、湿気の強い日に悪化する
  • ツボ:中脘、陰陵泉、膏肓
みぞおちとへそを結んだ線のちょうど中間

肝鬱型肩こり

ストレスや眼精疲労、長時間のデスクワークなど運動不足が肝を傷めることで発症。パンパンに張っていることが多い、

  • 特徴:緊張性、慢性化しやすい、頚痛・頭痛を伴うことが多い。
  • ツボ:期門、太衝、肝兪
みぞおちから指2本分下、乳頭の真下あたりにあるツボ

鍼灸で肩こりが改善する3つの理由

【理由1】気血の流れをツボで調整

気血の通り道である経絡に沿ったツボ刺激により、滞った気血がスムーズに巡り始め、肩こりが軽減されます。

【理由2】深部の筋肉に直接アプローチできる

鍼はマッサージでは届かない深部の筋肉まで到達し、ピンポイントで緊張を解きます。

【理由3】自律神経を整える作用がある

鍼灸には副交感神経を優位にする効果があり、肩こりと同時にストレスや不眠にもアプローチ可能です。


肩こりと不眠の密接な関係:鍼灸で“眠れる体”に

現代医学的には「交感神経過多」が原因

肩こりがあると、体は“戦闘モード”に。交感神経が活発になり、夜になってもリラックスできず眠れない原因に。


東洋医学的には「肝気鬱結」や「脾虚」も不眠の代表です。

主に精神活動を司る五臓「心」が不眠に大きく関わることになります。

ただ、ストレスなどに関わる「肝」の失調では、「気が立って寝れないような」入眠困難が出現しやすく、

消化器に関わる「脾」の失調では、「疲れ過ぎて」寝れなかったり、「夜食が影響して消化活動を行い」胃腸が休まらないため睡眠の質が下がる傾向が多いです。

● 対応ツボ:

  • 神門(精神安定)など
手首の内側、小指側の手首のシワの中に位置するツボ

セルフケアのすすめ

「気の滞り」の解消のためには、まずは停滞させないことが必要です。

長時間のデスクワークの方は、1時間に1回は席から立って肩を回す。などのセルフケアを試みましょう。

その後、自身のタイプを把握した後に、タイプ別のセルフケアを行うことを推奨します。

脾虚型のセルフケア

  • 夜の食事は、油物、アルコール、辛いもの、生物などは程々に。
  • 疲れる前に休むことを意識する。
  • 湿気の強い時期はなるべく湿度を下げることを意識する。

肝鬱型のセルフケア

  • 蒸しタオルで肩や目を温める
  • ストレッチや軽いウォーキング
  • 何かしらストレス発散の時間を設ける

「肩こり=体の声」 東洋医学で根本改善を目指そう

肩こりは単なる筋肉の問題ではありません。体全体のバランス、内臓の働き、感情の状態、生活習慣

──あらゆる要素が絡み合っています。

東洋医学と鍼灸は、それらを総合的に見直し、根本からの改善を図るアプローチです。

「その場しのぎ」から卒業し、「再発しにくい体」を目指しませんか?

あなたの肩こり改善が、“眠れる体”と“快適な日常”につながることを願っています。


睡眠に不安がある方、お悩みの方は、ぜひ横浜市神奈川区六角橋・白楽の「鍼灸マッサージ治療院 如月」へご相談ください。

当院では、東洋医学の伝統的な知見と最新の睡眠科学の視点を組み合わせ、一人ひとりの体質や症状に合わせた最適なケアをご提案いたします。

ぜひ、専門的な視点から身体を整え、快適な眠りを手に入れるお手伝いをさせてください。
あなたの大切な睡眠時間をより良いものにするために、心を込めて治療にあたります。

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